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奈良のお寺には木魚がない? | 2016-11-20 の日々雑感

奈良のお寺に木魚がない理由。

現在の木魚の原型。黄檗山萬福寺の「魚板」
奈良のお寺には木魚がない? | 2016-11-20 の日々雑感




先日、奈良に行った時に、お寺などを見て回っていくと、

木魚がない。
と、ふと思った。
(規模の大きいお寺が多いから、葬儀などの仏事を、あまり行わないから、木魚を見かけなかったのかもしれない。)

調べてみると、 木魚は、もともと禅寺で、時刻を知らせるのに使われていた。

木魚の原型は、奈良と京都の間にある「黄檗山萬福寺」で見られる。 今のような、球体の形ではなく、魚の形をした木で、「魚板」(魚鼓)というらしい。 一度、萬福寺に行き、見たことがあるが、かなり大きい。

黄檗山萬福寺に、中国から隠元和尚が渡来して、伝えたという。 隠元和尚は、インゲン豆も伝え、名前の由来にもなっている。

現在のような木魚の形となり、仏教の宗派で定着していったのは、明治に入ってからだという。

奈良にあるお寺の多くは、当然のことながら、奈良時代に創建されたものが多い。 木魚が伝わる前の時代のお寺で、聖徳太子などの、過去の天子様が作られた、由緒正しいお寺が多いから、 現在でも、木魚のお寺が多いのかもしれない。

なお、木魚の生産は、愛知県でしか生産していないという。

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