Apple Musicが、2021年6月から空間オーディオでの提供を開始しました。(同時に、ロスレス、ハイレゾ対応もはじめました)
「空間オーディオ」での音楽は、より高品質での音が楽しめるようになったもので、臨場感のある3Dサウンドとなります。モノラルからステレオに変わるぐらい、音の空間性が向上するものです。
Appleの説明によれば、この「空間オーディオ」を楽しむには、
AirPods、AirPods Pro、AirPods Max、Beatsヘッドフォン、Appleデバイス接続の対応出力先
とされています。
自分は、Apple系のヘッドフォンは持っておらず、Boseのを持っていて、それで、この「空間オーディオ」を楽しむことができるのか気になり、調べてみました。
「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」形式とは?
このAppleの「空間オーディオ」は、「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」規格のこと。
ドルビーアトモス(Dolby Atmos)とは、ドルビーラボラトリーズ(Dolby Laboratories, Inc.)が開発したオブジェクトオーディオに基づくサラウンド記録再生方式である。様々なデバイス向けに規格が用意されている。映画館用の規格は、従来の制作時にミキシングを行う方式ではなく、ミキシング前の三次元位置情報(パン情報)が含まれたマルチトラック(128本)を再生側でミックスして出力する方式である
ずいぶん前に規格化されたもので、映画館やテレビ、サウンドバーには採用されているものもいくつかあるようです。
「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」は、音の空間情報も記録されていて、再生時に、それが臨場感となって体験できるようになるという仕組み。
もとの音源が、「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」形式で録音されていないと、再生対応機器であっても、空間オーディオにはならない。
Bose QuietComfort EarbudsはDolby Atmosに対応?
よく使うBose QuietComfort EarbudsとBose QuietComfort 25 が、「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」に対応しているかどうか。
調べてみると、
Bose QuietComfort 25 は有線接続だから、iPhoneで再生すれば、「空間オーディオ」を体験できる?
Bose QuietComfort Earbudsは、「Hi-Fiオーディオ」に対応しているが、「Dolby Atmos:ドルビーアトモス」に対応しているかどうかまではわからない。
ためしに、iPhone側でDolby Atmosのオン・オフを切り替えて、音楽の再生をしてみると、Dolby Atmosをオンにすると、音量が弱くなり、なんだかぼやけた感じに。Bose QuietComfort Earbudsが対応していないということか?
ロスレス/ハイレゾ対応は有線接続でないと意味がない
Appleの「空間オーディオ」と同時に始まったロスレス/ハイレゾ対応のことを調べてみると、ここで意外な事実に遭遇。
ロスレス/ハイレゾ対応は、従来の44.1kHz/16bitから最大192kHz/24bitに情報量を増やし、元の音源レベルに近い音を再生できること。
ところが、Bose QuietComfort Earbudsなどで無線接続する場合、Bluetooth接続で、接続コーデックがAACとなるため、ハイレゾ音源を再生しても「44.1kHz/16bit」に変換されてしまうようです。AppleのAirPods、AirPods Pro、AirPods Maxも、AACで接続されれば「48kHz/16bit」での再生は可能らしいですが、ワイヤレス接続の際に圧縮をかけてしまうので、ハイレゾレベルではないとか。。
ハイレゾを楽しむためには、有線接続のイヤホン/ヘッドフォン(またはスピーカー)にする必要があります。
線がなくてすっきりなワイヤレスの快適さを捨てるのは、ちょっと。。。
「ヘッド・トラッキング」機能は、Appleヘッドフォン・イヤホンでないと無理か?
Appleの「空間オーディオ」と併せて、「ヘッド・トラッキング」機能が登場する予定で、頭の方向や場所に応じて、音が変化するようになるらしいです。
これを行うために、頭の位置情報が必要なので、AirPods、AirPods Pro、AirPods Maxでないと本領が発揮できない。
今回のApple Musicの音楽革命は、今の私の音楽デバイス環境では、まったく恩恵をうけないことがわかりました。
AirPods Maxにしますかね。。。
No Comments