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KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 | 2016-10 【鑑賞メモ】

地域色の少ない「茨城県北芸術祭」。
(鑑賞日:2016-10-02)

KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 | 2016-10 【鑑賞メモ】



KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭


会員になっている森美術館で、会員向け作品紹介イベント「MAMC NIGHT」があり、そこで「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」のことを知る。

開催概要によれば、

茨城県北地域を舞台に、新たな価値の発見と地域の活性化を図るため、潜在的な魅力をアートの力を介して引き出すことにより、日本最大規模となる、国際的な芸術祭

たまたま、福島に行く用があり、帰りに立ち寄ってみた。


今回見に行った作品スポット


今回は、「五浦・高萩海浜エリア(高萩市・北茨城市)」を中心に見る。

  1. 六角堂
  2. 天心記念五浦美術館
  3. 旧富士ヶ丘小学校
  4. 穂積家住宅
  5. 日立駅舎


六角堂


絶壁にある、小さな堂で、岡倉天心が思索する場所として使った。 3.11の津波の被害があり、再建された。

今回の「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」では、 その一帯にある、六角堂と岡倉天心旧宅にちなんだ、作品が置かれている。

「?」的な作品。

これだけ見ると、寂しいので、 近くの、天心記念五浦美術館とセットでみるといいと思う。


天心記念五浦美術館


この地で、創作活動を行っていた岡倉天心の資料やら、 日本美術院にいた横山大観らの作品が展示されている。

今回の「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」では、 チームラボの作品が、特別展示されている。これが、今回の目玉作品だと思う。

伊藤若冲の「樹花鳥獣図屏風」をモチーフにした作品や、抹茶碗の中に花咲く作品など、楽しめる内容。

このデジタルとアートの融合的な感じで、これからの世の中に必要な感性。 こういう作品を見て、こういうのを作りたいと思う子供が増えれば、 ITや表現の領域での人材創出につながるはず。


旧富士ヶ丘小学校


廃校になった小学校を舞台にした作品たち。

アート作家・日比野克彦の作品で、子供も参加できる作品もあり、子連れにもいいかもしれない。 体育館の中にある、青空の気球の作品も、なかなかインパクトがある。

穂積家住宅


古民家の庭や家屋を舞台に、作品を仕立てている。

実際の古民家に、作品が溶け込んでいて、 いっそのこと、常設展示にしてしまった方がいいのではないかと思ってしまう。


日立駅舎


駅舎がガラス張りで、ちょうど、高台にあるような感じで、海が見渡せる。

そこから見える、海の風景を使った作品。


全般的な感想


「芸術」と肩肘を張らずに、気楽に見る感じがいいのかもしれない。

今回は海側地域にある作品をみて、全てを見たわけではないが、 作品を見ていると、なんとなく、「こういうのも、あるよね」という感じの作品が多く、 洗練されていないというか、ガラクタに近い「アート」が多く、いわばアートの原石のようなもので、 「なにかスゴイ」とか、感銘したり、心が動くという作品は少ない。

よくよく考えてみると、この会場が「茨城県北地域」である必要も、あまり感じない。北海道でも九州でも、いいのかもしれない。ひょっとしたら、「茨城県北地域」だからこそという作品が、何かあったのかもしれないが、全然気づかなかった。

「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」は、今回が初の開催で、 来年以降も、行うのだろうか?

もし行うのであれば、チケットを購入するのに、クレジットカードを使えるようにしてほしい。今や、フリーマーケットのような青空市のお店でも、カード支払いができる。外人さんも、その方が便利。いろいろ国の美術館に行ってみると、カード払いができるのが普通で、細かい現地通貨を使わなくていいのは、かなり便利だと気づく。


KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭 | 2016-10 【鑑賞メモ】


KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭
茨城県北地域6市町: 日立市 高萩市 北茨城市 常陸太田市 常陸大宮市 大子町
(パスポート)
大人:2,500円
他に個別チケットもあり

(会期)
2016年9月17日(土)-2016年11月20日(日)


詳細は KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭のサイトへ


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