日本の医療問題メモ(1202)
■看護師の診療報酬
基本は「頭数」で計算
・入院基本料として、包括的に評価:看護職員配置、看護師・准看護師比率、在院日数
・10年前は、1年で1/3の人員を入れ替えることで、病院の人件費が抑制することができた。
・10年前に7対1が新設
■看護配置
一般病棟入院基本料
・ 7対1: 保険点数 1,591点: 平均在院日数 18日以内
・10対1: 保険点数 1,332点: 平均在院日数 21日以内
・13対1: 保険点数 1,121点: 平均在院日数 24日以内
・15対1: 保険点数 960点: 平均在院日数 60日以内
■「頭数」から「看護技術」への評価
・専門的医療技術を評価するように
所定の知識・技術を有する看護師等を専従・専任で配置する場合、サービスする内容に応じて診療報酬が加算
・専従:それしか行わない、専任:半分はその仕事
■診療報酬の決定プロセス
・政府・与党、社会保障審議会、関係団体からの意見を組み上げて、中医協で「品目表」「価格表」「技術サービスの評価」「ものの評価」を決定
■平成30年度診療報酬改定の基本方針
・「かかりつけ医」「ICTの活用」
■2025年の医療機能別必要病床数の推計
・現状(2013年):134.7万病床
↓
・2025年:115〜119万病床へ。何もしない場合152万病床となる。
「慢性期」「急性期」「高度急性期」を減らす。
「回復期」を増やす
■「地域医療構想」の推進
・一つの病院で全てを賄うのではなく、病院ごとに機能を定め、連携して、地域全体で患者を対応する。
・地域包括ケア病棟の推移:平成26年24,645床→平成27年36,377床→平成28年52,492床
・南和地域の病院再編の事例:第55回社会保障審議会医療部会
■診療報酬改定プロセス
・中央社会保険医療協議会には、委員に「看護師」を代表する人が含まれていない。専門部会にはいる。
・Evidence Basedの審議へ:医療技術のコスト、効果の評価
■医療技術の評価プロセス
個々の医療技術に対して、有効性や費用対効果などを、医学的・経済的・社会的・倫理的な意義を多面的に分析する政策研究の方法
評価案
↓
医療技術評価分科会
↓
委員による事前評価
↓
医療技術評価分科会
↓
中医協総会へ報告
患者享受価値、医療者享受価値、社会的価値→保険収載必要性の検討
■技術評価要望書の提出学会
・日本医学会分科会
・日本歯科医学会分科会
・日本薬学会
・内科系学会社会保険連合(保険連合:保連と略す)
・外科系学会社会保険委員会連合
・看護系学会等社会保険連合
■看護系学会等社会保険連合(看保連)
・2005年7月に設立
・48看護系学会・団体が加盟
・学術的根拠に基づいて、看護の診療報酬体系の充実・適正化を促進
・中医協などの政策の場に看護の意見を反映
■「WOC看護技術の有効性による調査」の事例
・WOC看護師の有無により、費用対効果に明らかな差
→WOC看護師いる方が、褥瘡対策の費用対効果が6倍優れている
いない施設 10,686円
いる施設 5,109円
→WOC看護師を配置し、予防対策を行なっている場合に「褥瘡ハイリスク患者ケア加算(1回の入院につき)500点」が新設(平成18年)
■看護技術
・プロセスとアウトカムを評価
→診療ガイドライン
→診療・看護プロセス
→最良のアウトカム
■医療需要者である国民にとって価値ある医療とは
・出産促進剤による事例
・手術ロボットの保険収載の事例
■WHOが定める安全な手術のためのガイドライン
→チームワークの評価と合併症率には逆相関がみられる
・手順のチェック
・コミュニケーションのチェック:チームメンバーの紹介、事前情報共有、術後の振り返り
→手術安全チェックリストとして策定されている
■受療者医療保険学術連合会(受保連)
・2012年9月に発足
・患者団体25団体(会員数 約12万人)+医療関係者の世話人25名が参加
・受療者自身が医療保険や医療経済を理解
・命の重みや健康の意義を学術的に説明
・受益と負担など医療保険財源についても熟考
■医療費適正化のために必要なこと
・「適正化」の意味の再確認
・Valueの可視化
■病院の構成
・日本は私立8割
・英国は公立8割
■医療へのICT導入
・日本はICT後進国
・イギリス進んでいる。NHSダイレクト
・アメリカ:保険会社が行なっている
・2020年に日本にもICT導入するか?
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