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知らない間に「401k」の手数料が徴収 | 2017-01-06 の日々雑感

注意が必要な「401k」。知らない間に残高が目減りしていた。

知らない間に「401k」ダマされた?  | 2017-01-06 の日々雑感




金融機関勤務時代に、「日本版401k」が始まり、 制度を推奨している会社だから、 自らの会社の年金制度も、それに移行した。

いわゆる「企業型」の401kで、 たしか、自らの直接な拠出負担はなく、 企業側が、毎月1-2万円程度、拠出していたように記憶する。

その会社を退職するときに、30万円ぐらいに貯まっていたが、 60歳ごろまで、引き出しができないので、そのままプールしていた。

年に一回ぐらいに、残高報告書のようなものが届いて、 しばらくぶりに、きちんと見たら、30万円→20万円ぐらいに減っていた。

株式に投資するファンドに配分していたから、 昨今の運用成績が悪いから、目減りしたかと思ったら、実は違った。

毎年、手数料が口座から引き出されていた。

よくみると、
  1. 年金資産管理等手数料
  2. 運営管理機関手数料
というのが発生して、口座を持っているだけで毎年約5,000円の手数料が課金されていた。

それが10年間ぐらい経つと、5-6万円ぐらいの手数料となる。

毎年、残高報告書を送ってきたりするから、 若干の事務手数料はいいとして、 何もしなくて5,000円というのは、なんだか。

このままいくと、60年後(30万円 ÷ 5千円 = 60年)には、 手数料だけで口座残高がなくなってしまう。

引き出すことも、口座を解約することもできず、 どうしたものか、と思っていたら、 ちょうどいいタイミングで、いいアイデアがあった。


「401k」とは


401k、正確には「確定拠出個人年金制度」。

アメリカで1980年ごろに導入された年金制度。 日本でも、2001年ごろから開始した。

なお、「401k」というのは、法律の条項番号。 「Internal Revenue Code of 1978(1978年米国内国歳入法)」内の401k項から、 制度全体を指すようになった。

わかりやすい説明を引用すると、

確定拠出年金(401k)早わかり 将来の年金給付額があらかじめ確定している「確定給付年金」に対し、毎回の拠出額(掛金)があらかじめ確定する一方、将来の給付額が運用の結果によって決定するのが平成13年10月からスタートした新しい年金制度「確定拠出年金」です。

特徴としては、
  1. 優遇税制
    拠出や受取時に税制優遇

  2. ポータビリティ
    転職等でも、それまで貯めていた口座を引き継げる


従来の企業年金制度では、 「確定給付型制度」だけで、受給者(雇用者)への給付金額が一定で、 そのための支払い原資の運用を企業が行わなければならず、 運用状況によっては企業が追加拠出など財政負担が大きく、リスクのある制度だった。 (逆を言えば、受け取る人にリスクが極めて少なかった。その企業が存在すれば。)

「確定拠出型制度」にすると、 企業は一定金額の拠出だけをし、支給年齢時の受け取りは、 各受給者(雇用者)のそれまでの運用に任せられる。 従来よりも、支給額が多くなることもあるし、逆に少なくなることもある。 受け取る人が、自ら責任を負う形になる。 それまで、企業側が負っていたリスクを、受給者(雇用者)に転嫁する形。

お金を銀行口座や保険に預けたままで、自ら運用するという意識が少なく、金融リテラシーの低い日本では、かなり危険な制度だと、個人的には思う。FPの基礎知識でもいいので、あれぐらいを、大学や高校あたりに学ばさせた方がいいと思う。

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