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追悼 山崎豊子展〜不屈の取材、情熱の作家人生〜 | 日本橋・高島屋 | 2015-10 | アート

「山崎豊子」の追悼展示会。もともと新聞記者だったからか、一つの小説を書き上げるのに、膨大な取材などを行う。その取材ノートや録音類の量が圧巻。「山崎豊子」の深さを知った。
(鑑賞日:2015-10-01)




2013年9月29日に亡くなった、「山崎豊子」の追悼展示会。
ふとポスターを見て、気になり、見にいくことに。

実は、山崎豊子の本は読んだことがない。
映画やテレビでは、いくつか見たことがある程度。

佐竹信などの経済小説を読んだことがある。正直、あまり面白くなかった。事実をベースにしているために、既知の内容が多く、話の展開がどうしても限定的。発表当時は、センセーショナル的な要素もあったのだろうが。そういう、展開がわかってしまう内容は、読書として楽しめない。

だからか、「山崎豊子」の作品も同じ類いと思い、触れることなく過ぎていったのだと思う。

しかし、この展示会を見て、その考えは変った。

新聞社勤務時代には、井上靖と一緒に働いていて、そして、運命の流れで小説家へ。初期は、地元・大阪をベースにした、小説が多く。いくつかの作品が、舞台やテレビなどで演じられる。そして、だんだんと現代社会を扱った内容の小説へと変容していく。

一つの作品に要する取材量が膨大。Outputには、Inputが必要ということを思い出す。

初期は、ノート数冊ぐらいだったのが、後期には、社会派的な内容ということもあろうが、膨大な量の取材ノートとなる。

そして、史実をベースに話を展開するという話法。
膨大な取材メモから、事実を紡ぎ、話のプロットを組んでいく。

印象深かったのは、各作品の出だし部分は、志摩観光ホテルで書くというジンクス。最初のデビュー作を志摩観光ホテルで書いたらヒットしたので、以後そのスタイルを続けていたという。



追悼 山崎豊子展〜不屈の取材、情熱の作家人生〜 | 日本橋・高島屋

(展覧会内容)
料金:大人800円

会期:2015年9月25日(金) - 2015年10月5日(月)


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